桜島の噴煙はどちらへ流れているか——1週間で17回、記録から読む
桜島の噴火は、鹿児島では「起きたかどうか」より「どちらへ流れたか」が問題になります。灰が来る側にいるかどうかで、その日の洗濯物も車も変わるためです。
当サイトは気象庁の「噴火に関する火山観測報」を1件ずつ記録しています。噴火の時刻、火口、噴煙の高さ、噴煙の流向が入っています。1週間ぶんが溜まったので、読み方とあわせて出します。
1週間で17回
2026年8月6日〜8月12日に記録した桜島の噴火は 17回 でした。
| 記録した噴火 | 17回 |
| 最も高い噴煙 | 火口上 2,200m |
| 火口 | すべて南岳山頂火口 |
噴火が起きたこと自体は、桜島では特別な事態ではありません。多い日には1日に何回も観測されます。噴火警戒レベルが上がったわけでもありません。
流向の内訳
17回のうち、噴煙が流れた方向の内訳です。
| 流向 | 回数 |
|---|---|
| 西 | 7 |
| 直上 | 4 |
| 南東 | 2 |
| 東 | 2 |
| 南西 | 2 |
この週は「西」が最も多く、7回でした。桜島から見て西は鹿児島市の市街地側です。
「直上」は噴煙がまっすぐ上がって流されなかったという意味で、風が弱かったことを示します。
日付で並べると傾向が変わる
内訳を合計で見ると「西が多い」ですが、日ごとに並べると別のことが分かります。
| 日 | 流向 |
|---|---|
| 8月7日 | 西、東 |
| 8月8日 | 西 ×5 |
| 8月10日 | 南西 |
| 8月11日 | 直上 ×2、南西、直上 |
| 8月12日 | 東、直上、南東 ×2 |
8月8日に西が5回集中しています。この日は市街地側に流れ続けた日でした。一方、8月11日以降は直上や東・南東に変わっています。
「西が7回」という合計だけを見ると毎日西に流れていたように読めますが、実際には特定の日に偏っています。風向きは日ごとに変わるので、当然といえば当然です。合計より日別のほうが実態に近くなります。
この記録でできること、できないこと
できることは、後から辿ることです。「先週はどちらに流れる日が多かったか」「あの日の噴煙は何メートル上がったか」は、この記録から確かめられます。
できないことは、これから灰が来るかどうかを知ることです。それは気象庁の降灰予報の役割で、当サイトは予報を出しません。
- 降灰予報(定時):噴火の有無にかかわらず、1日3回(5時・11時・17時)発表
- 降灰予報(速報):噴火が起きたとき、おおむね5〜10分後に発表
- 降灰予報(詳細):規模の大きい噴火のあと、20〜30分後に発表
これから降る灰については、気象庁の降灰予報をご確認ください。
噴火警戒レベルは別の発表
噴火警戒レベルは「噴火警報・予報」で発表され、変更があったときだけ出ます。日々の噴火の回数が増えても、レベルが自動で上がるわけではありません。
当サイトはレベルの変更も記録しており、確認できた場合は桜島の噴火記録の上部に表示します。
記録の期間について
この記録は7日ぶんしかありません。気象庁が配信している電文フィードの保存期間が7日で、それより前は取り込めないためです。今後は毎日蓄積されていくので、月単位・季節単位の傾向はこれから見えてきます。
- 出典:気象庁ホームページ(https://www.jma.go.jp/)を加工して当サイトが記録
- 流向は気象庁が観測した噴煙の向きです。降灰予報そのものではありません
- 記録した17回はすべて南岳山頂火口によるものです
最新の記録は桜島の噴火記録で随時更新しています。