日向灘の地震は10年で337回——南海トラフ臨時情報が出る条件
宮崎県で揺れを感じたとき、震源が「日向灘」と発表されることがよくあります。ここは南海トラフ地震の想定震源域の西端にあたり、M6.8以上の地震が起きると気象庁が臨時情報を出して調査を始める場所でもあります。
過去10年の記録と、その仕組みを整理しました。
日向灘、過去10年の記録
| 回数 | |
|---|---|
| 合計 | 337 |
| うち最大震度4以上 | 12 |
10年で337回、年に約34回です。そのうち最大震度4以上になったのは12回で、大半は震度1〜3にとどまります。
規模の大きかったものを並べるとこうなります。
| 日時 | 規模 | 最大震度 |
|---|---|---|
| 2024年8月8日 16:42 | M7.1 | 6弱 |
| 2022年1月22日 01:08 | M6.6 | 5強 |
| 2025年1月13日 21:19 | M6.6 | 5弱 |
| 2019年5月10日 08:48 | M6.3 | 5弱 |
10年でM6以上が4回。M7を超えたのは2024年8月8日の1回です。
海の地震は、規模のわりに震度が小さい
上の表を見ると、M6.6で震度5弱、M6.3で震度5弱と、規模のわりに震度が控えめです。
日向灘の震源は陸から離れた海底にあり、震源から観測点までの距離があるためです。同じM6.6でも、内陸の浅いところで起きれば震度6弱以上になることがあります。
規模(M)と震度は別のものです。Mは地震そのものの大きさ、震度はその場所での揺れの強さです。「M6.6なのに震度5弱で済んだ」のではなく、そういう位置関係だった、ということです。
逆に言えば、日向灘で内陸に近い浅い場所が動いた場合は、同じ規模でも揺れは強くなります。
南海トラフ地震臨時情報が出る条件
日向灘は南海トラフ地震の想定震源域に含まれます。この領域で一定の規模の地震が起きると、気象庁は南海トラフ地震臨時情報を発表します。
段階は次のとおりです。
| 情報 | 出る条件 |
|---|---|
| 臨時情報(調査中) | 想定震源域でM6.8以上の地震、またはプレート境界面で通常と異なる変化を観測したとき |
| 臨時情報(巨大地震警戒) | 想定震源域のプレート境界でM8.0以上の地震が発生した場合 |
| 臨時情報(巨大地震注意) | M7.0以上M8.0未満、またはゆっくりすべりを観測した場合 |
| 臨時情報(調査終了) | 調査の結果、特段の変化がないと判断された場合 |
2024年8月8日の日向灘M7.1では、この仕組みにより「巨大地震注意」が発表されました。日向灘でM6.8以上が起きれば、まず「調査中」が出ます。
当サイトの扱い
当サイトは、南海トラフ地震臨時情報を震度に関係なく全件そのまま掲載します。地震そのものの震度が小さくても、臨時情報は情報としての重みが違うためです。
同じ扱いをするのは次のものです。
- 津波警報・注意報・予報、津波情報
- 南海トラフ地震臨時情報・関連解説情報
- 噴火速報、噴火警報・予報
- 北海道・三陸沖後発地震注意情報
臨時情報が出たときに何をすべきかは、当サイトでは書きません。自治体によって呼びかけの内容が異なり、住んでいる場所で変わるためです。お住まいの自治体の案内でご確認ください。
数え方について
- 出典:気象庁「震度データベース検索」を加工して当サイトが集計
- 数えているのは震央地名が「日向灘」の地震です。宮崎県内で揺れを観測した地震ではありません
- 集計期間は2016年8月〜2026年8月
- 臨時情報の発表条件は気象庁の公表資料によります。最新の運用は気象庁の発表でご確認ください
宮崎県全体の記録は宮崎県の地震にまとめています。